世界屈指のスクラッチDJ Q-bertとは
お世話になります、ウツシロです
今回はウツシロ的世界NO.1スクラッチDJを紹介したい。
スクラッチDJって何?って人が多いと思うので簡単に説明。
まずスクラッチとはレコードを前後に擦りキュッキュッする事だ、そしてスクラッチDJとは夜な夜なクラブで曲をかけるDJではなく、昼でも夜でもスクラッチの技のみで音楽を表現するDJなのだ。
そもそもスクラッチ音楽が世間に認知されるきっかけになったのが1984年のグラミー賞だろう。
グラミーの受賞コンサートでシカゴ出身Jazzピアニスト、Herbie Hancock(ハービーハンコック)の「Rock it」という曲にスクラッチが使われ、TVでDJがスクラッチしている姿が放送されたのだ。
それにしてもこのノイズの様な音を音楽に昇華した事が画期的だ。
踊るさんま御殿で一度は聴いた事があるのではないか。
しかし今見てもかなりぶっ飛んでいる。
さて、スクラッチDJの世界でキングとして30年君臨する人物がいる。
その名もDJ Q-bert(ディージェーキューバート以下Q-bert)
Inbisible Skratch PiklzというDJチームの中心人物であり、ブレイクダンスチームRock Steady CrewのチームDJでもあった。
1991年ソロでUSAチャンピオン、1992年93年94年はチームで世界大会3連覇、大会側から出禁をくらったチャンピオンである。
※この大会は以前紹介したDMC
Q-bertのスクラッチをどうぞ。
Q-bertのキングたる所以は圧倒的な技術とスクラッチへの愛、そして陽気なキャラクターだ。
彼が編み出したスクラッチの技は数知れず固定観念無視のフレッシュなスクラッチを探求し続ける姿はまるで"好きこそ物の上手なれ"の体現者だ。
ジャズトランぺッターのマイルス・デイビスやギタリストのジミ・ヘンドリックスの演奏に影響を受けた事でスクラッチも演奏という概念で考えたのだろう。
スクラッチのバリエーションを増やし即興性や音楽性を高めた事は間違いない。
そして彼は多くのDJアイテムを世に発表している。
スクラッチ用レコード、スクラッチ専用ターンテーブルQFO、DJミキサーの開発などなど。
彼の功績は数えたらキリが無い。
彼がプロデュースするビデオやDVDも多数見てきたが、お面をかぶり空手着を着た状態でスクラッチをするなどお茶目な一面も覗かせる。この陽気さがスクラッチDJの中では珍しかったりするのだ。
Q-bertの代名詞にスクラッチドラミングがある。キックとスネアの音を使いスクラッチでドラムビートを刻む技で、これだけで降参するレベルだ。
手の動きが別次元である。
ちなみにこの動画で使っているのがスクラッチ専用ターンテーブルQFOである。
ターンテーブルにクロスフェーダーという部品が付いていてこれだけでスクラッチができてしまう代物だ。
Q-bertは現在もスクラッチの普及に尽力している、DJと言えど様々なスタイルがあるがここまで技術に特化したDJがいる事を是非知って欲しい。
実は私20年前にQ-bertとセッションさせてもらった輝かしい思い出がある事はしれっと自慢させてもらいます。
スクラッチの世界を是非堪能して欲しい。
今日はこの辺で。