自分定規

「答えは己の中にあり」

思春期を憶えてますか?

お世話になります、ウツシロです。

 

日本では2020年公開の映画『mid90s』(ミッドナインティーズ)を今更ながらAmazon Prime Videoで鑑賞。

www.youtube.com

 

「90年代半ば」というタイトルながら思春期の初期衝動や親離れ、サブカルチャーとの出会いという多くの人が通る普遍的な内容で、90年代のカルチャーに馴染のない世代の人々にも広く共感できる作品だろう。

ウルフ・オブ・ウォールストリート』などに出演している俳優の「ジョナ・ヒル」の初監督作品にして2017年アカデミー賞作品賞に輝いた『ムーンライト』の制作会社「A24」が手掛けている。

 

この映画はスケボーを通じてストリートカルチャーにのめり込んでいく、とにかく可愛い13歳の少年の物語で、家族との関係の変化やヤンチャなお兄さん達との交流という子供から青年に成長する姿をリアルに描いている。

90年代半ばと言えば私も青春まっしぐらの時代であり、音楽からファッションまでこの映画と同じような物を追いかけていた。

家族より友達と過ごす時間が増え新しいことにのめり込んでいく姿はまさに自分も経験していて当時がフラッシュバックする。

ファッションや映画など90年代のリバイバルが再燃しているようだが決して90年代が特別だとは思わない。それぞれの青春時代が特別であり「mid80s」や「mid70s」だったとしても多くの人に刺さることだろう。

 

この映画で印象的なのが人間模様だ。

子供思いの母親の知らない一面や、家では暴れん坊の兄の意外な一面などを知ることで少年の中で何かが変わっていくのが見て取れる。

そして仲間関係も時間と共に変化していく。最初は仲の良かった友達が次第に離れていったり社会に出ると日常的に起きる出来事ではあるが思春期の少年を通すことで胸を締め付けるものがある。そんな人間模様も重くならずに観ることが出来るのが作中で流れる音楽やスケボーというストリートカルチャーのおかげだろう。

 

ラストシーンに関しては少々不満もあるが当時のフィルム感と忠実に再現されたファッションや音楽、少年の成長物語を90年代に青春時代を過ごした人には自分と重ねて観ていただきたいものだ。

 

 

息子がいる人にも思春期の男の子の参考になるだろう。

 

Passin' Me By

Passin' Me By

  • provided courtesy of iTunes

 

 

密かに主人公の兄貴が着ているTシャツのチョイスもこの映画の魅力の一つだと思っている。

 

 

今日はこの辺で。