自分定規

「答えは己の中にあり」

こだわらないをこだわりにした男

お世話になります、ウツシロです。

 

人それぞれ「こだわり」を持っているだろう。

こだわりの材料、こだわりの道具、こだわりのスープ、こだわりの鶏ガラ、こだわる物は多岐に渡る。こだわりの強い人を特集した番組もあるくらいだ。

 

こだわりの強弱には性格や考え方が影響していると思うが、そんな私はこだわっている物が極めて少ない。

 

なぜならこだわりを持たない事にこだわってしまったからだ。

 

だいぶ痛い理由なのだが若い頃の私はこだわりの強い人に疑問を持っていた。

例えばあの道具でなければベストが出せないなどと言われると何だか言い訳に聞こえてしまい、その辺にある物でサラッとやってくれたらカッコいいのにと思ったものだ。

そんな思いを抱いてからはこだわらなくてもサラッとこなす人間を目指し、他人のこだわりの蘊蓄にも「長い」という理由で聞く耳を持たない傾奇者へと変貌していった。

 

それからは趣味の道具や身の回りの物まで極力こだわりの無い物で揃えるようになる。当時の私はこだわったら負けと思っていた。

 

こだわりの強い人というのは様々な物を試した結果一番しっくりくるものを使い、その分知識も付いてくる。私は逆に「なんでもいいぜ」のスタイルで何を使っても一緒というスタンスをとった。

 

何を使っても一緒ではないことは分かっていたが……若気の至りである。

 

最近思うのが「何かにこだわっている大人ってカッコいいかも?」という事だ。

こだわりの物に対する知識や見識は大人っぽさを演出し知的に見える。

私のようなこだわらない人間は例え何かを上手くこなせてもただの器用な人に見えているのではないかと思ってしまう。

そして他人への伝え方にも違いが出る。

元々細かい事は気にしないスタイルでやってきた私は説明もあまりしないし出来るだけ省こうとしてしまう。背中で語りたい派なのだ。

こだわりの強い人程説明にも熱が入り妙に説得力がある。

 

更に大きな違いは「楽しそう」という事だ。

こだわりの物を選ぶ時も使う時も夢中になっている事が分かる。

それを横目にこだわるのも悪くないかもと歯ぎしりしている自分がいる。

 

こだわりとは他人を気にせず夢中になり、その強さこそが個々の特徴と言えよう。

そこに人は興味を惹かれるのだ。

今更「こだわりのアニキ」にはなれないがこだわりに対する偏見が薄れていることは間違いない。

 

こだわる男

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こだわらないをこだわりにした男も結局はこだわる男だったということだ。

しかし、今回はこだわりって言葉を何回書いただろう……

 

 

今日はこの辺で。